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年を取るにつれて辛くなる腰痛・その原因と改善方法とは?

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腰痛、肩こり、四十肩、五十肩、ひざ痛などの関節の痛み。若い頃と比べて、お悩みの方多くないですか?
リウマチなど大きな病気が原因だったらまずいので病院に行く。でも、病院に行っても治療院に行っても治らない。
また、一時的には治ってもまたすぐに痛くなる。そんな人が多いのではないでしょうか?

なかでも腰痛はかなり多くの方が抱えているようです。腰痛などの痛みって、はたから見るとわからない場合が多いのですが。
腰痛っていやですよね。本当に辛いです。今回はいろいろある関節など痛みの中から「腰痛改善のヒント」をご紹介します。

腰痛

1. 腰痛の定義

一般的には「腰痛」の解決策として「痛み」を取り除く事のみが注目されています。しかし、よく考えてみると「痛み」はなぜあるのでしょうか?「痛み」のみが悪者で「腰の痛み」さえ無くせば、すべてが解決?。
まるで「腰痛」自体が原因であるかのように言われています。「腰痛」は原因ではなく症状です。問題は原因を見つけて、それを排除しなければ解決しません。
「腰痛」とは病気の名前ではなく、腰部を主とした痛み、はりなどの不快感といった症状の総称です。一般に坐骨神経痛などの足の痛みやしびれを伴う場合も含みます。

特異的腰痛と非特異的腰痛

特異的腰痛

医師の診察および画像の検査で腰痛の原因が特定できるものです。割合は全体の15%。その内訳は

診察

  • 椎間板ヘルニア4~5%
  • 脊柱管狭窄症4~5%
  • 圧迫骨折4%
  • 感染性脊椎炎や癌の脊椎移転1%
  • 大動脈瘤、尿路結石などの内臓疾患 1%未満

非特異的腰痛

厳密な原因が特定できないもので、ぎっくり腰は椎間板(ついかんばん)など腰を構成する組織のケガで、医療機関では腰椎捻挫(ようついねんざ)又は腰部座礁(ようぶざしょう)と診断されます。
しかし、どの組織のケガかはX線検査をしても断定できないためこのように呼ばれるようです。

2. 特異的腰痛の症状及び原因

  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • 脊柱管狭窄症
  • 圧迫骨折

腰痛の症状

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板の一部が飛び出して、神経を圧迫して炎症を起こすことで痛みが生じる。若年~中年層年層にみられる座骨神経痛はこの疾患が原因である可能性が高い。
判断は椅子に浅く腰掛けた状態から症状がある方の足を伸ばしたまま少しずつ挙げてみて、座骨神経痛が強まることで判断できる。
症状が無い人でも76%もの人が椎間板ヘルニアを患っているそうです。

腰部脊柱管狭窄症

腰椎の加齢に伴い、腰の神経が圧迫されることで痛みが生じる。
高齢で立ちっぱなしや歩行中に足の痛みやしびれが生じ、逆に腰が少し前かがみになる椅子に座っている時、横向きで寝ている時、自転車に乗っている時は楽である場合はこの疾患が疑われます。
背筋を伸ばした姿勢では、腰の神経が強く圧迫され、逆に少しまえかがみになると、神経の圧迫が減るためです。
歩行中に症状が悪化し、一時的に歩けなくなり、前かがみ姿勢で少し休むと再び歩くことができる間欠跛行(かんけつはこう)はこの疾患の特徴です。

圧迫骨折

加齢とともに骨に小さな穴が多発し、骨がスカスカの状態である骨粗鬆症になると骨がもろくなり、椎体が圧迫され骨折や、変形を起こしてしまいます。

3. 非特異的腰痛の症状及び原因

椎間板、椎間関節など腰椎の関節部分、また、背筋など腰部の組織のどこかに原因がある可能性は高いが、どこが痛みの原因であるかを厳密に断言できる検査法がないことから痛みの起源を明確にできない。
画像上、骨のずれやヘルニアなどの異常があっても痛みが無い人もいて、逆に腰痛があっても画像は正常な場合もあるという事で、画像上の異常は必ずしも痛みを説明できないようです。
非特異的急性腰痛、ぎっくり腰などは通常は短期間でよくなるが一度発症すると、再発と、回復を繰り返すのが特徴です。

4. 解決策

腰痛の原因が解っているものは、まずその原因を解消しなければならないのは当然です。
椎骨(ついこつ)が骨折していたり、椎間板に大切な神経が圧迫されていたり、腫瘍に侵されていたり・・・まずは原因となっているものを治療しなければなりません。
通常腰痛症と言えば原因が特定できない全体の85%を占める非特異的腰痛のことを指すそうです。原因も特定できないということで治療法もいろいろです。

そこで腰痛の主な治療法を説明します。

  • 電気を当てる
  • マッサージ
  • ストレッチ
  • 食事
  • 温める

痛みの原因は筋肉のコリです。腰など大きな関節は日常大きな負担がかかっています。組織が壊れ、日夜、血流により修復され続けています。修復されないうちに次々と破壊されたり、血流不足により筋肉は修復されないまま固くなってゆきます。

肩こりは、大人であればほとんどの人が経験しているので分かると思います。首という重いものを支えている僧帽筋(そうぼうきん)など、肩周辺の筋肉は絶えず負担がかかっています。ひどく凝った人の肩はあきらかに固くなっています。
同じように腰周辺の固くて弾力のなくなり固くなった筋肉に突然の負荷がかかれば断裂や肉離れなど組織が損傷します。それがぎっくり腰などの痛みの原因です。
その固くなった筋肉を修復してくれるのは血液です。駄目になった細胞を処理したり、新たに再生したり。筋肉が固くなればますます血流が悪くなり悪循環になってしまいます。

腰痛の治療や予防にかかせないのは血流を良くすることです。この考えから治療法を見てみましょう。

薬は腰痛を治療するものではなく、ほとんどが消炎鎮痛剤です。
消炎鎮痛剤はプロスタグランジンの産生阻害剤です。プロスタグランジンは、痛み、腫れ、炎症などを引き起こす物質です。痛みだけを無くせば解決するのであればそれでOKです。

しかし、炎症は身体を修復するために出ている面もあるのです。

「炎症」とは

  • ストレスによる血流障害からの脱却
  • 破壊組織の修復
  • リンパ球(免疫システム)機能の引出し

つまり、消炎鎮痛剤は自分の身体の修復機能を止めてしまうという事です。また、化学物質は交感神経を優位にすることでますます血流を抑制することになります。
しかし、痛みを我慢する状態も交感神経の緊張状態で血流を阻害することになるので、あまり痛い時には必要かもしれません。
薬は治療するものではない事を理解した上で使う事が大切です。どちらにして意味もなく使い続ける事にはまったく意味がありません。シップ薬などの貼り薬や塗薬にしても同じです。

電気を当てる

最近、整形外科などでは電気をかけるために毎日通っている人もいるようです。温めることは血流をあげるので良いことです。
しかし、電気機器なので電磁波があり、しかも直接身体にあびてしまいます。
電磁波を受けると交感神経が刺激され血流が阻害されます。結局、温めていても相殺されてしまい、お金と時間の無駄です。

マッサージ

マッサージ

固くなった筋肉をほぐすことはとても大切です。筋肉をもみほぐすと、その部分が暖かくなり血流が復活するのが感じられます。
テニスの元王者ノバク・ジョコビッチはマッサージの大切さを訴えています。彼は元々体が弱かったこともあり、それを克服するために驚くほどの健康知識を持っています。
世界のトップクラスになるとマッサージ等にかけるコストはとんでもなく高額です(何千万?)。
彼がマッサージの大切さを話すと、「お金のある人は可能だ!」と批判されるそうです。そこで自分が、お金の無かったころはどうしていたかを教えてくれています。

テニスのボールを下にして、床に寝ころびます。ボールは痛いところに当て、しばらく体重をかけます。
少しずつボールを移動し、腰やおしりの筋肉をほぐします。
マッサージを受けるほどではありませんが、お金もかからず、いつでもできるという点ではすばらしい方法です。

「指圧は神経を傷つける」と言っている人もいます。あまり強く圧迫せず、気持ち良い程度が一番良いのではないでしょうか?

ストレッチ

ストレッチも血流があがります。腰痛体操もはやっているようです。太ももの筋肉やおしりの筋肉のコリも腰痛に関係があるのでそちらも意識してストレッチすることが大切です。

最近、「正座が良い!」と言われています。私たちが子供のころは、正座は
特に一旦、腰を痛めてしまうと、腰骨(こしぼね)を寝かせて座ることが楽に感じてしまいます。すると、ますます腰に負担がかかります。

姿勢を正すための座布団が商品になっているほどです。しかし、正座はするだけでその腰骨を立てた姿勢を保ってしまいます。

朝、30秒正座するだけでも良いそうです。それを続けるとスタイルも良くなります。

食事

最近、糖化(とうか)という言葉を聞きませんか? 糖質をあまり摂ると体内のタンパク質や脂質と結びついて細胞などを劣化させる現象です。

糖化は、筋肉、血管や骨までも劣化させます。漂白した白米やパンなどはあまり摂りすぎないこと、急激に血糖値を上げるような食品を最初に食べないことなどは腰痛の予防、改善にとって重要です。

温める

身体を温める

患部を温めることはもっとも重要です。腰を温めるにもいろいろな方法があります。

  • 入浴
  • 岩盤浴
  • 湯たんぽ
  • 温かいタオル

入浴

最近の若い女性はシャワーを浴びるだけで湯船に浸からない人が多いようです。
血流をあげて、筋肉をほぐすのには入浴というのはとても良い方法です。腰痛は精神的ストレスとも関係があると言われています。
その点からも湯船につかってリラックスして下さい。

岩盤浴

こちらは反対に若い女性に流行っているようです。岩盤浴は遠赤外線の力で身体の芯まで温めてくれます。近くに施設がある方はお勧めです。

湯たんぽ

昔からの湯たんぽは固いので腰の下敷くのはむずかしいかもしれません。ゴム製の『やわらか湯たんぽ』という商品があります。
柔らかいので使いやすく、通常のものより低温やけどしないと言われています。座布団もあるのでおしりを温めるのにも最適です。

暖かいタオル

タオルを濡らして電子レンジで30秒ほどチンして患部に直接当てます。
濡れているのであっという間に冷めてしまいます。しかし、患部にその温度差を与えることも良いそうです。

腰痛対策

健康的な生活習慣 ビジネスマン

最近、接骨院を含め、整形外科などから山のようにシップ薬をもらってくる人がいます。
たくさんあるので人に配ったりしています。保険がきいて安いからでしょうか?

安いから良いというものではありません。効かないどころか害になるとしたら、たとえ安くても無駄なこともあります。
少しでも腰痛に関する知識を得て有効な方法を自分で見つけることが重要です。

腰痛はいつでも付きまといます。それがあるのと無いのでは人生の質が違ってきます。温めるという基本を理解して、ご自分にあった方法を見つけてください。

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