健康食品

醤油の秘められた力を知って 豊かな食生活、そして健康と美を得よう

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日本の代表的な食文化の一つである「醤油」。
醤油は、何とも言えない味わい、多くの食材にも合い、その食材の味や香りを引き立て、その食材の持つ臭みなども消してしまう、といったすばらしい調味料ではないでしょうか。

ところが我が国においては、近年の減塩ブームで、多量の塩で作られている醤油はあまり評価されていないように感じます。「お醤油は控えめに!」「醤油の代わりに~」などよく耳にします。しょうゆ

ところが醤油は、健康食ブームから、世界各国に多く輸出され、広く受け入れられています。輸出量は年々増加し、世界の調味料(ソイ・ソース)として、今では100ヵ国以上に輸出されています。

醤油(しょうゆ)の種類

JAS規格による分類

・濃口醤油(こいくちしょうゆ)

全国の醤油の流通量の約8割を占め、東日本ではほとんどがこの醤油です。
大豆と小麦をほぼ同じ量にして麹をつくり、麹の量の120%~130%の塩水を入れて半年以上醗酵熟成します。かき混ぜる作業のため、作り手は、醤油のそばを離れることができません。

煮物醤油、漬け醤油、かけ醤油、あわせ醤油として使われます。

・淡口醤油(うすくちしょうゆ)

大豆と小麦をほぼ同量にして、これに米等の穀類若しくは小麦グルテンを加えたものを醤油麹の原料とした西日本で使われる淡い色の醤油です。仕込み期間が短く、塩分を多くするため、見た目は淡いが塩分が高めなことが特徴です。

関西料理にはかかせない醤油で、料理の素材を生かす野菜、白身魚、和風煮物、御吸い物などに使われます。

・溜り醤油(たまりしょうゆ)

大豆を主原料に米等の穀類を加えたものを醤油麹の原料とし、仕込み水を少なくすることで、うま味を凝縮させた醤油です。

そのまま漬け醤油としたり、赤身の刺身、納豆、佃煮、せんべい、照り焼きなどに使います。

・再仕込醤油(さいしこみしょうゆ)

大豆と小麦をほぼ同量にして、これに米等の穀類を加えたものを醤油麹の原料とし、濃口醤油は、それに塩水を加えて諸味にしますが、再仕込醤油は、塩水の代わりに濃口醤油を使います。
濃口醤油に比べて2倍の原料と2倍の期間を要すため、濃厚なうま味とコクがあります。

かけ醤油、鍋のたれ、刺身、寿司などに使われます。

・白醤油(しろしょうゆ)

主原料は小麦で、最も淡い琥珀色の醤油で、短い熟成期間でうま味も抑えてあるので、素材を活かす料理のための醤油です。

炊き込みご飯、うどんつゆ、お吸い物、茶わん蒸し、鍋料理などに使います。

「天然醸造」と「速醸」の違い

「天然醸造しょうゆ」とは?

「天然醸造しょうゆ」とは、温度管理をせず、自然の力で醗酵させるものです。原料である「大豆」「小麦」などに「麹菌」をつけ、食塩水で仕込んだものを「醤油もろみ」といいます。

その「醤油もろみ」を発酵、熟成させます。醸造期間において「醗酵促進剤」他、「酵母」「酵素」「乳酸菌」などの添加物を一切使用しないで、無添加で、人口の加温もせずに四季の寒暖のみで長期に熟成させた「本醸造醤油」を特別に「天然醸造醤油」といいます。(JAS法)

熟成を人工的にコントロールする方法と違って、春から夏、冬を経て、翌年まで醗酵させ、最低1年以上寝かせます。仕込んでから1年経ったものを「香り良し」といい、2年経つと「味良し」といい、3年で「コク」が出ると言われるようです。

「速醸しょうゆ」とは?

「アミノ酸醤油(化学醤油)と呼ばれているものは、脱脂大豆または小麦グルテンなどの蛋白原料を塩酸で加水分解し、さらに苛性ソーダを加えて中和、それを濾して得たアミノ酸液から造られます。

アミノ酸液には天然醸造の醤油のような風味がない上に、特有の悪臭があるので、食塩、砂糖、サッカリン、化学調味料、アルコール等を添加します。

また、この方式を改良したものがあり、アミノ酸液に麹菌と食塩水を加えて発酵させ、天然醸造のモロミと併せて熟成するやり方です。どちらにしてもアミノ酸液と混合した醤油はカビやすいので、どうしても防腐剤、カビ止め剤を入れざるを得ないようです。食事にはしょうゆ

「丸大豆」と「脱脂加工大豆」の違い

醤油の原材料表示部分に「大豆」と書いてあれば、丸大豆のことを指し、「脱脂加工大豆」と書いてあれば脱脂加工大豆のことを言っています。

丸大豆と脱脂加工大豆との違いは、大豆に含まれる油脂が取り除かれているかどうかの違いです。

丸大豆の油脂成分は、醸造中に脂肪酸とグリセリンに分解されます。グリセリンは甘みを持った油で溶けやすい性質を持っています。これが長い熟成期間に、醤油の中に溶け込んでいって、まろやかな風味と深みが出ます。また、その油がアルコールと反応して香のもと(エステル)になります。

伝統文化としての醤油は、丸大豆を使用します。しかし現在、「丸大豆醤油」は、本物指向の高級な商品として販売されています。

しょうゆの使用可能な添加物(JAS製品)

しょうゆの添加物

甘味料

アセスルファムカリウム、カンゾウ抽出物、サッカリンナトリウム、ステビア抽出物、D-ソルビトール

着色料

カラメルⅠ、カラメルⅢ、カラメルⅣのうち1種類または2種類以下

保存料

安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシン安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸ブチルのうち3種類以下

増粘安定剤

キサンタンガム、グァーガム、デキストランのうち2種類以下

酸味料

クエン酸、クエン酸三ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、L-酒石酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、DL-リンゴ酸ナトリウムのうち3種類以下

調味料

・アミノ酸

DL-アラニン、グリシン、L-グルタミン酸ナトリウム

・核酸

5´-イノシン酸二ナトリウム、5´-グアニル酸二ナトリウム、5´リボヌクレオチド二ナトリウムのうち2種類以下

・有機酸

クエン酸三ナトリウム、コハク酸、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、L-酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、フマル酸一ナトリウム、DL-リンゴ酸ナトリウムのうち2種類以下

・無機塩

塩化カリウム

・製造用剤

D-ソルビトール

・日持ち向上剤

アルコール、チアミンラウリル硫酸塩

・pH調整剤

乳酸

醤油の効能(主な有効成分)

ギャバ

ドーパミンなどの興奮系の神経伝達物質の過剰分泌を抑えて、リラックス状態をもたらしてくれます。他にも多くの効能が言われていますが、ストレスの多い現代において、特に必要とされます。

大豆ペプチド

  • ダイエット効果
  • 悪玉コレステロール(LDL)を減らし、善玉コレステロール(HDL)を増やし、エネルギー代謝促進、脂肪燃焼促進で健康面だけでなくダイエット効果も。
  • 筋肉の損傷を防ぎ、すばやい修復効果も。運動能力も増強。
  • アンギオテンシンを作る酵素の働きを阻害し、血圧上昇を抑制します。
  • なかなか吸収しづらい鉄分の吸収を促進する効果があります。

しょうゆを購入する際のポイント

材料

  • 大豆…国産丸大豆を使用したもの(無農薬有機農法であれば理想的)
  • 小麦…国産小麦を使用したもの
  • 塩 …自然塩、または岩塩を使用したもの

醸造法

できれば天然醸造のもの

添加物のチェック

無添加のもの(化学調味料、保存料等の食品添加物だけでなく、砂糖、アルコール等も無添加)

本来の醤油には、人間にとって危険である大腸菌などの悪玉菌から守ってくれる強い殺菌力なども知られています。健康面、美容面のみならず、私たちを食中毒からも守ってくれて、料理の味を生かしながらおいしくしてくれる「お醤油」。しょうゆで料理

私たち日本人にとって昔からある「しょうゆ」。じっくり考えてみる価値のある調味料ではないでしょうか?

参照

・日本農林規格
・「日本文化の醤油を知る」HPより
・森下自然医学より

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