安くて、スタミナがつき、脳の健康又は美容にも良い、類のない健康食品とは?
ひじきと言えばご存知ない方は、日本人であればあまりいないと思います。
ところがそのすばらしさを知らない方は意外と多いのではないでしょか?
ひじきとは?
ひじきは、ホンダワラ科に属する褐藻類で、北海道の南部から九州にかけて広い範囲で収穫されます。小枝のみを集めたものを芽ひじき、茎上の長い部分が入ったものを長ひじきといいます。収穫の時期は春先で、この時期を過ぎると、葉が硬くなりすぎるため、多くは乾物として流通しています。味、香りがたんぱくで調理しやすいため、煮物料理などに広く利用されている食材です。
栄養検定より
ひじきの効果
生理機能全体を正常化させる効果が著しい
この効果は、カルシウム・ヨード・リンなどのミネラルが豊富なことによります。
便秘解消作用が著しい
ひじきは、腸の働きを活発にして、腸内の老廃物を排泄します。これにより、腸内細菌の状態が良くなり、腸壁の働きも活発化します。そしてきれいな血液が作られということです。
ひじきの有効成分
カルシウム
・カルシウムは、骨や歯の重要な構成成分
カルシウムは、私たちの身体に最も多く存在するミネラルで、体重の1~2%を占めています。この中で、約99%は骨や歯の組織に存在しています。
骨の代謝に最も関係しているのがカルシウムです。骨の代謝は、新しい骨をつくる『骨形成』と古くなった骨をこわす『骨吸収』が繰り返されています。
・カルシウムは細胞、筋肉、神経の働きをサポートする
体内に存在する残り1%のカルシウムは、血液、筋肉、細胞に分布し、血液凝固や筋肉収縮、神経の興奮の抑制などの働きをします。
また、細胞内外のカルシウム濃度の差を利用して、細胞の機能調節を行ったり、ナトリウムを排泄して血圧上昇を防ぐ働きもします。
・カルシウムが不足すると
カルシウムが慢性的に不足すると、骨量が減少し、骨折や骨粗しょう症を起こす可能性があります。特に閉経後の女性は、ホルモンの影響で骨量が減少します。
また、肩こりや腰痛が起こったり、イライラするといった神経過敏な状態もカルシウムの不足が原因かもしれません。
“カルシウム補給というと、牛乳で間に合っていると思う人もいるかもしれない。だが、牛乳中のカルシウムは、人体が必要としているカルシウムとは異質のもの。カルシウム代謝が乱されると病気に対する抵抗力は弱まり、風邪をひきやすくなる。また、自律神経も失調し易く、イライラしたりおこりっぽくなる。”
森下自然医学
森下敬一医学博士
ヨウ素(ヨード)
ヨウ素は、私たちの体内に10mgほど存在し、そのほとんどは甲状腺に集中し、甲状腺ホルモンの成分となっています
甲状腺ホルモンは、全身の基礎代謝を促進したり、酸素の消費量を増加させます。幼児では成長促進に欠かせないホルモンのもとになります。
リン
リンは、カルシウムに次いで私たちの体内に多く存在するミネラルです。体重の約1%を占めています。このうち85%はカルシウム、マグネシウムと結合し、骨や歯の一部になっています。健全な骨づくりのために不可欠です。
残りの15%のリンは、タンパク質、脂質、糖質などと結合し、細胞膜のリン脂質や、DNA、RNAなどの核酸の構成成分として、あらゆる細胞に存在しています。
また、ATP(アデノシン三リン酸)の構成成分であり、生命活動において重要な役割です。アデノシン三リン酸は、高エネルギーを発生する物質です。
鉄
・機能鉄
鉄は、体内に3~4g存在しています。このうち70%は、赤血球のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンというタンパク質の構成成分となっています。これらは『機能鉄』と呼ばれ、肺からとり込んだ酸素を全身の組織に供給する重要な役割を持っています。
・貯蔵鉄
残りの30%の鉄は、肝臓、骨髄、脾臓、筋肉などにストックされています。これらを『貯蔵鉄』と呼ばれ、機能鉄が不足した時に利用されます。
私たちの体内に存在する鉄のうち0.3%は、エネルギー代謝において重要な働きをする酵素の構成成分となります。
マグネシウム
・骨を構成する
マグネシウムは成人の場合、体内に20~25g含まれます。
その60~65%は骨に含まれ、カルシウムやリンとともに骨を構成する重要な成分です。
・タンパク質と結合して存在
肝臓、筋肉、血液などにタンパク質と結合して存在します。
また、すべての細胞内にも含まれており、体内のミネラルバランスをコントロールしています。
また、マグネシウムは、300種類以上もの酵素の働きをサポートし、エネルギー産生にも関与します。
神経の興奮を抑えたり、血管を広げて血圧を下げる作用もあります。
・不足すると
マグネシウムが慢性的に不足すると不整脈を引き起こし、虚血性心疾患のリスクが高まります。
カルシウムを多く摂るほどマグネシウムの排泄量が増えることから、マグネシウムとカルシウムの摂取バランスは1対2が望ましいとされています。
ひじきの料理
ひじきれんこん
・材料(4人分)
①ひじき((もどしたもの) … 100g
②れんこん … 50g
③にんじん … 20g
④ごま油 … 大さじ2
⑤しょう油 … 大さじ3
⑥だし汁 … 大さじ5
・作り方
①人参は細切り、れんこんは半月切りまたはいちょう切りに
②鍋にごま油を熱し、れんこん、にんじんを炒め、ひじきを炒めて、だし汁を加えてフタをする
③火が通ったら、しょう油で味付けし、汁がなくなるまで煮詰める
ひじきの精進揚げ
・材料
①ひじき
②にんじん
③地粉
④ごま油
⑤しょう油
⑥自然塩
⑦揚げ油
⑧にんにく
・作り方
①にんじんは、ひたひた程度の水に塩を入れてさっと茹でておく
②ひじきは、油でにんにくと炒め、水を入れてもどし煮てから、しょう油で下味をつける
③地粉を水で溶き、②を加えて(汁気がある場合は布巾でとる)かき揚げにする
日本は火山列島であるため、土壌中にはカルシウムは少なく、しかもモンスーン地帯のため雨が多く、土壌中のミネラルは洗い流されてしまいます。日本人がミネラル不足におちいりやすいのはこのためなのだそうです。
しかし、海に流れ込んだミネラルは海藻が吸収します。幸い日本には海が多く、この海藻を十分に摂ればミネラル不足は防止できるということです。
実際、日本の長寿村(長生きの人が多い村)と短命村を比較研究すると、海藻をよく食べる習慣のある地域は、例外なく長寿村になっています。