健康法

なぜ?遠赤外線による暖房は有効なのか…遠赤外線とは何か?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

遠赤外線とは?

①電磁波の分類

電磁波は、波長によって分類されます。波長の短い方から順に、ガンマ線・X線・紫外線・可視光線・赤外線・マイクロ波・電波に分類されます。このうち可視光線は人間の眼で見える光線で、0.38ミクロン(紫)から0.8ミクロン(赤)までの非常に短い波長範囲にあります。

その波長は、紫が0.38ミクロン~0.43ミクロン、青が0.43ミクロンから0.49ミクロン、緑が0.49ミクロン~0.55ミクロン、黄が0.55ミクロン~0.64ミクロン、赤が0.64ミクロン~0.8ミクロンです。

そして、その可視光線の波長の短い方のとなりにあるのが紫外線であり、波長の長い方のとなりにあるのが赤外線です。赤外線とは、太陽スペクトル※1の赤色部の外側にあって目に見えない光線で、その波長は、0.8ミクロンから1,000ミクロン(0.0008mm~1mm)の範囲になります。
※1 太陽スペクトルとは、分光器を通して見た時にできる色の帯

電磁波(オーロラ)

②遠赤外線とは?

赤外線は、さらに波長によって近赤外線・中赤外線・遠赤外線に区分されます。遠赤外線は、3ミクロン~1,000ミクロンまでの波長になります。

ある事典によると、
「分子内の原子または原子団の振動・回転の周波数は、赤外線の周波数とほぼ同じ範囲にあるため、高温でない物体からの熱放射は、主に赤外線によって行われ、また外部から入射赤外線は物質原子団と電磁的共鳴をおこして効果的に吸収されその温度を高める」とされています。
物質に吸収され、その温度を高めるのが遠赤外線の特徴です。

身体を温めるメリットは?

①血管が広がる

からだを温めると、血管が拡張して血流が増えます。結果、組織に十分な酸素や栄養が行き渡り、逆に炭酸ガスや乳酸などの老廃物が取り除かれます。血管

疲れた人の血液を調べると、粘り気が出て、血液の流れが悪くなっています。血液の流れを良くすれば、老廃物を取り除かれ、細胞に十分な栄養や酸素を届けることができます。特に脳は大量の酸素を使うので、その効果は増大です。

また、血流を改善すると、キニンなどの発痛物質を取り除く働きがあり、炎症を軽減します。

②関節を柔らかくする

歳を取ってくると、筋肉や軟部組織の弾力性が失われ、運動機能が低下します。原因は関節などの結合組織のコラーゲン繊維が硬くなるためです。からだを温めると、コラーゲン組織が柔軟になり、筋膜・腱・靭帯・関節などの筋肉や軟部組織の拘縮※2が改善され可動域が広がります。同時に、可動訓練を行えば効果が高まります。

※2拘縮(こうしゅく)とは、なんらかの原因により、関節が正常な範囲で動かなくなった状態

③代謝が上がる

からだを温めると、組織の代謝を亢進させます。1℃の体温上昇で約13%の組織代謝亢進が起こると言われています。代謝の亢進は血流の改善とともに、酸素を使った代謝を促進させ、ATP(アデノシン三リン酸)の産生を高め、エネルギーをつくり出します。

からだを温めると、繊維素溶解能が働き、血栓を分解してくれます。これは、プラスミンというタンパク質分解酵素の働きによるもので、このプラスミンは、プラスミノーゲン活性化因子が、血液が固まらないように働き、プラスミノーゲン活性化因子阻害因子が血液凝固に働き、そのバランスが崩れると血栓ができてしまいます。

④末梢神経作用

・疼痛の和らげる

捻挫・ケガの後の痛み・手術後の痛み・関節リウマチ・変形性関節症・変形性脊椎症・腰痛症・肩関節周囲炎・慢性関節炎・関節拘縮・神経痛などの疼痛を和らげます。

・筋スパズムの解消

筋肉疲労による筋スパズム※3疼痛による二次的スパズム、その他の原因による筋スパズムを改善します。
※3 筋スパズムとは、継続的に生じる一定の持続時間を持った異常な筋収縮状態。

・深部も温度が上昇

脊椎反射によって、遠隔部の筋肉の血管拡張や深部の筋肉の血管拡張や温度上昇がおこります。遠赤外線で焼く

・骨の血液量の増加

温熱効果は、骨内の血液量を80%増加させ、組織を活性化させるという報告もあります。

・腎臓の血流量の増加

温熱により、腎臓の血流量が増加したという報告もあります。

・局所の浮腫の軽減

エアコンが不快である理由は?

⑤自律神経・内分泌系の調整作用

繰り返し行う温熱は、例えば血中カテコールアミン、コルチゾールなどを正常値に向かわせる働きがあります。また、副腎皮質ホルモン、インシュリン分泌の改善などの作用も報告されています。

⑥HSP(ヒートショックプロテイン)が徐々に増える

HSPは、外部から受ける温度によるストレスに対して、生体を防御するための働きをします。温熱刺激が加わると、体内にHSPが徐々に増えて、熱ショックによって変質してしまったタンパク質の形態や機能を元通りにしてくれます。

エアコンが不快である理由

日本におけるエアコンの不快さの原因は、日本の気候・風土に合っていないから…懐かしい暖房器具

①室内の温度が均一にならない

エアコンをしようすると、部屋の上と下では大きな温度差が生じます。温度差は、5℃~6℃にもなり、『頭寒足熱』とは反対の不快な環境になってしまいます。エアコンによる大きな温度差は、私たちの自律神経を乱します。

自律神経は、交感神経と副交感神経からなり、互いに関連しあってバランスをとっています。そのバランスが崩れると不定愁訴(さまざまな不快な症状)があらわれます。
例えば、食欲不振、耳鳴り、めまい、立ちくらみ、不眠、肩こり、不安感などいろいろです。また、血圧も不安定になり免疫力も低下しす。

②アレルギー疾患、呼吸器疾患を起こす

冷風によって鼻の粘膜が刺激され、血管運動神経性の浮腫と分泌を亢進して、鼻閉(鼻づまり)の症状が出て、その結果、口呼吸となり、鼻腔を通らず外気が直接、咽頭から気管に入るようになってしまいます。

鼻腔は大気中に含まれる異物のうち10ミクロン以上の大きさのものを捕捉・排除します。また、入ってきた空気に湿度を与えたり、空気の温度を上げたりする作用があります。口呼吸になると、気道内への異物の侵入を許し、気道粘膜を乾燥させ、異物の廃除も困難にしてしまいます。

気道過敏症のある人では、寒気による喘息が起こることもあります。

③湿度の健康への影響

日本の冬は湿度が低く、その上エアコンで温度を上げると、さらに乾燥して湿度は、20%から30%以下になってしまいます。乾燥した空気は、鼻や喉、気道や肺の粘膜を乾燥させ、インフルエンザなどにもかかりやすくなります。

なぜ?遠赤外線の暖房が良いのか?

①空気を暖めることなく、人体を直接温めるので「スポット暖房」ができ、省エネで経済的です。

②マイルドで快適な暖かさを与えてくれます。

③遠赤外線パネルヒーターなどは、表面温度が高くないため安全性が高い。

④空気を汚しません。遠赤外線パネルヒーター

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。