癌の特効薬として、キノコの話がよくでてきます。
『サルノコシカケ』『アガリスク』など、昔からよく聞きませんか?
その話は本当なのか、嘘なのか。
実際に医療の分野でもキノコから開発された制癌剤としてクレスチン、レンチナン、ソニフィランが認可されています。クレスチンはカワラタケ菌糸体より得られ、レンチナンはシイタケ子実体より抽出され、ソニフィランはスエヒロタケより得られます。
また、アガリスク、シイタケ、マイタケ、ヤマブシタケはβ-グルカン(ベータグルカン)を産生するキノコとして知られ、抗癌剤としての可能性が試されています。
そして、シイタケ、カワラタケ、スエヒロタケ等からは抗腫瘍成分が抽出され医薬品として認められているものもあります。
チャーガとは?
日本においては最近まであまり注目されていなかったキノコに『チャーガ』というものがあります。世界的には古くからその薬効が知られ、白樺20,000本に1本しか発見されないことから、『キノコの宝石』という呼び名もあるようです。
チャーガという名前はロシア名で、日本では樺のあな茸(カバノアナタケ)ともいいます。
チャーガは極寒の地に自生する白樺に寄生し、その樹液を吸い上げ、10年から20年もの歳月をかけ生育し、巨木を枯らしてしまうほどの生命力を持つと言われています。
チャーガ(カバノアナタケ)は昔から「癌をも消滅させてしまう」と北方の国々で伝承されてきた貴重なキノコなのです。
20年ほど前、「アルプスの山中から5000年前のアイスマンが発見された」というニュースが世界を駆け巡りました。そのアイスマンがチャーガを携帯薬として身に付けていた事で注目されたようです。
日本では北海道のアイヌの人々が昔から結核などの肺疾患によく効くとしてチャーガが煎じられていたと言われています。
チャーガの主な成分とその働き
- 食物繊維
- フラボノイド
- β-D-グルカン
- SOD酵素
食物繊維
食物繊維は「ヒトの消化酵素で消化されない食品中の難消化成分の総体」と定義されています。
以前は食べ物ののカスとされていたが、最近では、腸内細菌による分解・醗酵によりエネルギー源になったり、短鎖脂肪酸に変化してさまざまな生理作用をもたらしたり、次々に健康機能が明らかにされています。
食物繊維は次の二つに分類され、それぞれ生理作用に特徴を持ちます
- 水に溶けない不溶性食物繊維
- 水に溶ける水溶性食物繊維
不溶性食物繊維
不溶性食物繊維は、腸の働きを刺激して、腸内に発生した有害物質の排出を促す作用があります。
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は、コレステロールや糖質の腸内からの吸収を妨げ、血清コレステロールや血糖の上昇を抑える働きがあり、脂質異常症や糖尿病の予防効果が期待されます。
また、腸内細菌の醗酵をさせやすく、乳酸菌などの善玉菌を増やして、腸内環境を改善してくれます。
フラボノイド
フラボノイドは緑や白の野菜、柑橘類に含まれるおもに淡黄色の色素でポリフェノールの一種です。多くの種類があり、構造の違いからフラボン類、フラボノール類、フラバノン類、イソフラボン類に分類されます。
ポリフェノールの一種であるため、それぞれが共通して抗酸化力を持つと言われています。フラボノイドの特徴的な機能は、毛細血管の浸透性を向上させ、血圧を適正にコントロールしたり、高血糖になりにくくする働きが期待できるということです。
β-D-グルカン
「キノコが難病に効く」と言われている理由において、重要な成分の一つにβ-グルカンがあります。
グルカンというのはブドウ糖を含む消化されない多糖体の総称で、食物繊維の一種です。大きくαとβの2種類に分類され、アミロースやグリコーゲン、デキストリンなどはα-グルカンに属します。
β-グルカンは、多くはキノコに含まれています。キノコに関してよく耳にするさまざまな健康機能はβ-グルカンによるものだということが解明されてきています。
β-グルカンには抗腫瘍効果があると考えられていて、β-D-グルカン(ベータディーグルカン)はグルカンの中でも、がん細胞の発育を抑制する働きがあることが確認されつつあるようです。
また、白血球に働きかけ、活性化させて免疫力を上げ、アレルギーの予防や改善にも効果があると言われています。
チャーガはこのβ-グルカンをアガリスクの数倍含んでいます。
SOD酵素
病気の90%は活性酸素が原因といわれています。その活性酸素のうちの強力な一つであるスーパーオキシドを消去してくれる酵素です。
スーパーオキシドは体内で大量に発生する活性酸素(フリーラジカル)です。余分な電子を一つだけ持つ活性酸素で、過酸化水素や、ヒドロキシルラジカルという最強の活性酸素生成の原因になります。
チャーガ粉末の摂取方法
- チャーガを細かく砕いたものをティーパックに入れてお湯が半分になるまで煮だして飲む。
- 簡単な方法としてティーパックとして販売されているものを直接お湯を入れて飲む(色が出なくなるまで飲めるそうです)。
- 夜、寝る前に飲むのが効果的です。
キノコをわざわざ薬にする必要はあるのか?
今では抗癌剤の開発のために、キノコ類はかなり研究されています。医療の残念なところは、なぜ、そこまでキノコの成分が癌などに有効であることがわかっているにもかかわらず、キノコそれ自体でどれだけの効果が得られるのか?を研究しないのか…。
薬よりも先に食品として研究すべきです。
薬の開発には多額のお金がかかります。化学製剤は命に関わるという問題があるので当然そのようになるでしょう。
薬剤メーカーにのみ頼っていることが問題なのではないでしょうか?
国がやるべきです。医療費の増大で国が破綻しかけているのですからなおさら
です。どうしても薬にしなければならない理由があるのでしょうか?
確かに有効成分のみを抽出して何百倍にも濃縮した薬剤なら癌の消滅自体には有効でしょう。しかし、その薬を働かせるのは人の体の中です。生命はそんなに単純ではありません。
化学物質である薬を体内に入れれば、人の身体はそれを異物とみなし、交感神経を緊張させ、顆粒球が増大し、それに反比例して、免疫であるリンパ球が減少してしまいます。
アクセルとブレーキを同時にかけているような状態です。
抗癌剤などの開発には莫大なお金がかかります。その一部をキノコなどの食品における治療方法や予防などの研究費にすれば、世の中全体でみて効率が上がり、癌などの難病の問題は早く解決するように思えて仕方ありません。