1.見ための美しさは本当の美しさ?
ある調査によると、お化粧にかける時間が1日に10分以上かける女性は20年前と比べると、3倍になっているそうです。
ある番組で『妻がメイクのプロに化粧をしてもらったら旦那は気付く事ができるか?』というのをやっていました。わかって見ていても別人かと思うほど見事な返信ぶりです。ご主人も言われるまで気付きませんでした。私も今のメイクのすごさに驚かされました。
しかし、お化粧には時間を取られるだけではなく、お金もかかります。いつもお化粧の状態を気にしたり、そのストレスもかなりのものになっているのではないでしょうか。
女性の美容の手間を考えるといつも「男に生まれて良かった!」と思います。しかし、女性は生まれながらにして、お化粧に限らず美を求め続けるようにできているのかもしれません。
2.極端な美の追求は健康に悪影響を与えることも
しかし、現在の美容というものは、無条件で女性に美しさを与えてくれるものなのでしょうか?
『美容』のことで男の私が言うのもなんですが、健康面からということでお許し下さい。『美容』が必ずしも本来の美しさを与えていないように感じています。
次のような経験ありませんか?
- ハイヒールを履くことによる外反母趾
- 化粧による肌荒れ
- 除菌、抗菌による肌荒れ
- 消臭などによる径皮毒(けいひどく)
ハイヒールを履くことによる外反母趾
美しさの代表的なものとして、足の長さというのがあります。短足の私も足の長さには憧れます。ハイヒールを履けば、どんな人でもそれなりの足の長さに見てもらえます。
しかし、ハイヒールや足に合わない靴を履いていると、足の親指が内側に曲がり、その付け根が外側に突き出てしまう外反母趾や、小指が内側に曲がってしまう内反小趾になる事があります。
これらの症状には痛みがともないますが、それだけではなく股関節との連携が低下して、姿勢や呼吸にまで影響することもあるそうです。
ひどい人は指が直角に曲がり、折れているのではないかと思うほどです。姿勢が悪くなることも美しさとは相反しますよね。美しさを求めた結果、その反対になっているかもしれません。
化粧による肌荒れ
大昔、私が小学校の4年生くらいの時の話です。ある日、教室に入ると、同級生の女生徒が顔を机に埋めて泣いていました。後から先生の話でわかったのですが、「彼女はお母さんの化粧品を無断で自分の顔に試した」と言っていました。
顔が荒れてしまって、人に見られたくないので顔を隠して泣いていたようです。
確かに酷い日焼けの後、顔がボロボロにむけてしまったような状態になっていました。はっきり覚えていませんが1ヵ月近くは酷かったのではないかと思います。可愛い顔が台無しでした。
化粧品には化学物質が大量に含まれます。防腐剤、防かび剤、香料、色素など・・・。よく、「子供は肌が敏感だから!」と言いますが、大人だって敏感なんです。ただ慣れて皮膚が順応するのが早くなっているだけかもしれません。
順応が早いということは、化学物質により破壊された細胞が何度も生まれ変わっているということです。その分、老化が早まるということにつながります。
お化粧も『美容のため』なのに気を付けなければ本末転倒です。
除菌・抗菌による常在菌の死滅
美容とは少し違うのかもしれませんが、最近は、菌などの見えないものを恐れ、忌み嫌い、除菌、抗菌ブームです。テレビのコマーシャルでは毎日、その類のものを見ないことはありません。
人の身体には数えきれないほどの常在菌が共存しています。特に皮膚には腸内の次に多くの微生物が生息し、常在菌としてお肌を守っています。
殺菌や除菌をするということはそのような錠剤も死滅させてしまうということです。肌のバリアーを失い、肌荒れや、老化を早めることは当然ということです。
消臭などによる径皮毒(けいひどく)
特に夏など、汗をかく季節、『匂』ということは女性にとって大敵です。『消臭』は美容の一つですね。ですから、消臭剤なども最近ではコマーシャルで見ない日はありません。
消臭剤もほとんどが化学物質です。身体にとって良いものではありません。最近、経費毒(けいひどく)というのが問題視されています。
「毒が身体に入る」というとまず、口から入ると想像します。しかし、毒が身体に入るのは口からだけではありません。人の身体は本来、毒や異物から身を守るようにできています。口から入った毒は嘔吐や下痢で排出し、目は涙で排出、鼻はくしゃみ・鼻水により体内への侵入を防ぎます。
皮膚の場合も常在菌が異物の侵入を阻止していますが、前述のように化学物質などにより常在菌の死滅し、あっさりと吸収されてしまうのです。消臭などにより毒物が身体に侵入してしまうのであれば、これもまた何のための美容なのか解りません。
3.本当の美容は健康の先にある
赤ちゃんのような肌
女性は、赤ちゃんを見ると「もちもちの肌だ!」とか「なんて肌が綺麗なんだろう!」と言いませんか?『肌(はだ)』というものに敏感なんだな~と思います。
女性が美容により目指しているのは究極は赤ちゃんの肌なのではないでしょうか。
健康美
人の身体は食べる物からできています。それ以外のものから作られません。それは誰もがわかっているはずです。にもかかわらず、食べる物をあまり意識しません。赤ちゃんのような肌をめざしているにもかかわらずです。
タレントの藤原紀香さんは46歳になります。お若いですよね。彼女は口に入れるものや健康にとても留意しています。結果があの若さなのではないでしょうか?
ベストセラー作家の本田健さんは言います。
「大好きな事を持つ人には人が寄ってくる!」
大好きなことを持っている人は、生き生きとしているので若々しいですよね。だから人が寄ってくるのかもしれません。心と健康には密接な関係があることはどなたも感じていると思いますが、心と美容の関係も同じです。
私たちは健康をテーマに仕事をしていますがその中で基本的に大切に考えていることがいくつかあります。
・食べるものの重要さを考える
最近は栄養学も進んできて、「○○栄養素の不足により○○の病気になる」などがわかってきています。慢性病は大半が細胞の衰え(老化)からなります。細胞を若返らせることが健康に繋がります。美容にも同じことが言えるのではないでしょうか。
・身体を動かす
動物は食べた物をエネルギーに変えて生きています。身体を動かすことにより
代謝を促進することが細胞の若返りに繋がります。世界的にも運動の重要性が
言われるようになってきました。
た。
・楽しく生きる
同じ現象に遭遇してもマイナスにとらえるのか、プラスにとらえるのかで身体に与えるダメージはまったく違うものになるということがわかってきました。
・良い環境
人間も自然の一員です。人工的なものに囲まれるよりも自然が馴染むようです。
「若く、美しく生きる」ための本当の美容は「健康」の先にあるのではないでしょうか?